河合隼雄さんの「子どもと悪」を読みました。
それについての感想です。



河合隼雄さんは
ユング心理学第一人者で知られる
日本の心理学者であり、臨床心理士。

その河合さんが
子供と悪の関係について見直した本です。




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「子どもと悪」について

現代教育の特徴は
悪いことを排除して
「良い子」を育て上げようとする傾向がありますが

その風潮の犠牲者とも言える子どもたちが増えている
ということを危惧した河合さんが

子供と悪について
もう一度考えなおしてようという試みが
きっかけとなって生まれた本です。


「悪とはなにか」という命題から始まり

うそや盗み、いじめといった
子ども特有の悪と
その悪が及ぼす影響や
排除した場合どうなるかについてなど

心理学的視点から
子供と悪の関係を理解しようとしています。



「子どもと悪」についての感想

この本を買うときに
タイトルに惹かれて内容をほとんど見ないで選んでしまったので

てっきりこの本は
子どものもっとダークサイドな面にスポットを当てて
その悪の心理について理解できるんだ
というふうに、勘違いしていました^^;


でも
内容は全く別で

「悪を徹底的に排除しようとすることの弊害」が
メインテーマなんですね~。

なんで悪を排除しようとすると悪いのか。

「悪とはなにか」という命題からはじまり
その後に続く
「盗み」「うそ」「攻撃性」「いじめ」といった
子どもに関連する悪について
例えを多く利用して話が展開していくので
すごくわかりやすかったです。


でも
子どもの悪にはどうつきあっていけばいいのか
という、問の答えですが

これは明確にこう、という
答えは得られませんでした。


これは
「悪」というものが
100%有害なものではなく
時にはそれが必要な経験になることもあるからなんですね。

つまり
「悪とはなにか」というものに
はっきりとした定義をつけることができないからです。

悪といっても
人を殺すといった
絶対に許されないものもあれば

夕飯のおかずを盗み食いして「してない」と全力で言い張る
思わず笑ってしまうような
ジョークに近いものもあるからですね。

なので
悪は時には必要だけど
だからといって奨励すべきものではない
という河合さん姿勢が
時には白黒はっきりしないで
もどかしいこともあります。


よくよく考えてみると
「悪」って想像した以上に
つかみどころがないものなんですね~。


子供と悪の関係については
やや歯切れの悪い面もありましたが


いい子に育てるには悪を排除すればいい
という子育ては、考えなおした方がいいな
ということはよくわかりました。



私は最初
悪いことは悪い
子どもはできるだけ悪いことをしない、いい子に
と思うほうが大きかったのですが

白黒はっきりさせないで
すこし許容範囲を広げたほうが
子どもは健全に育つんだな、と
思い直しました。


そういう大切な気付きがあっただけでも
この本は読んでよかったな、と思います。


子育てにつまずいたり
子どもの悪とのつきあいかたについて知りたいな
というときは読んでみてくださいね。

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